新生児の保険手続き!私が経験した流れと準備しておいてよかったこと

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赤ちゃんが生まれた喜びも束の間。私を待っていたのは、幸せな余韻ではなく、冷たくて分厚い「手続きの束」でした。

産後のふらふらの体で、泣き止まない赤ちゃんを抱え、たった一人で役所の窓口に並ぶ。 「シングルマザー」である私にとって、それは一般的な手続きガイドには書かれていない、孤独な戦いの始まりでした。

「これを読んでいる、かつての私と同じ境遇のあなたが、一度も『差し戻し』にならずに済むように」 そんな想いを込めて、私が実際に体験した「つまずいた点」と「時系列」を、包み隠さず記録します。

※金額や制度名は自治体により異なります。これはあくまで「〇〇市(※あなたの自治体名)在住・シングルマザーの私」の体験談です。


目次

私が犯した失敗:「役所は一度で済む」という幻想

産後の体調が戻らない中、私は「役所に行けば、全部まとめて『ワンストップ』で終わるはず」と大きな勘違いをしていました。

まず、「健康保険」は役所(市役所)ではありません(※国民健康保険の場合は役所ですが、会社の社会保険の場合は健保組合や協会けんぽです)。 そして、「児童手当」と「児童扶養手当」は同じ「子育て支援課」の窓口でも、必要な書類が微妙に違いました。

この「管轄の違い」を理解していなかったせいで、私は何度も役所と自宅を往復する羽目になったのです。 平日の時間設計の重要性は、仕事と家事を両立するために私が取り入れた小さな工夫 の記事でも痛感していますが、産後はそれ以上に「段取り」が命でした。


シングルマザーの産後手続き、私のリアルな時系列

一般的なガイドとは順番も内容も異なります。これが私の現実でした。

ステップ1:出産当日〜【出生届】と「父親」の欄

【時期:生後すぐ〜14日以内】 最初の試練は、病院のベッドの上で書く「出生届」でした。

「父親」の欄をどう書けばいいのか。 未婚のまま出産した私には、書くべき名前がありません。 看護師さんに聞くのもためらわれ、手が震えました。

【私がやったこと】

  • 役所の戸籍課に電話で確認。「認知」の有無で書き方が全く異なります。
  • 私の場合、「認知なし」での出産だったため、父親の欄は「空欄」とし、子どもの「続柄」は「母の戸籍に入る」形(※具体的な書き方)で提出しました。

この一枚の紙が、「私とこの子、二人で生きていくんだ」という覚悟を決めてくれた、最初の手続きでした。

ステップ2:最優先!【健康保険】への加入

【時期:出生届提出後、すぐ】 赤ちゃんの1ヶ月検診が待っています。それまでに保険証が必須です。 私は「夫の扶養に入れる」という選択肢がないため、私自身の健康保険(私の場合は会社の社会保険)に「被扶養者」として息子を入れる必要がありました。

【私がやったこと】

  1. 会社の総務(人事)に即電話。 「出産した。子どもの保険証を至急作りたい」と伝え、必要な書類(被扶養者異動届のフォーマット)を送ってもらいました。
  2. 住民票の取得。 出生届を提出した後、「子どもの名前が記載された世帯全員の住民票」を取り、会社の総務へ郵送しました。
  3. 到着まで1〜2週間。 1ヶ月検診に間に合うか不安でしたが、もし間に合わなかった場合、「保険証の資格取得証明書を会社から発行してもらう」か「一度10割負担で支払い、後日精算する」流れになることを確認し、不安を解消しました。

ステップ3:お金の手続き【児童手当】と【児童扶養手当】

【時期:保険証が届いたらすぐ】 これが最重要です。シングルマザーが申請すべき「お金」の手続きは、主にこの3つでした。

  1. 児童手当: これは「すべての子育て家庭」が対象の手当です。
  2. 児童扶養手当: これこそが「ひとり親家庭」のための手当です。所得制限はありますが、申請しないともらえません。
  3. ひとり親家庭等医療費助成(医療証): 子どもの医療費の自己負担分を助成してくれる、命綱のような制度です。

【私がやったこと】

  • 上記3つを「同日に、同じ窓口で」申請しました。
  • 役所の「子育て支援課」の窓口で、「シングルマザーになりました。申請できるものはすべてしたい」と正直に伝えました。
  • すると担当者の方が、「児童手当」「児童扶養手当」「ひとり親医療証」の3枚の申請書を同時に出してくれました。

この時、シングルマザーが助かった支援制度と申請体験談 の記事にも書いた、「自分から『助けてほしい』と声を上げること」の重要性を痛感しました。


私の「差し戻し」体験談と、窓口で泣かないための3つのコツ

ここまでスムーズに書きましたが、実際には一度「差し戻し(書類不備)」を食らっています。

悪夢の「続柄なし住民票」事件

それは「児童扶養手当」の申請時でした。 「児童手当」の申請が通ったので、同じ書類でいけるだろうと高を括っていたのです。 しかし、窓口で「お客様、これでは『戸籍謄本』と『続柄が記載された住民票』が不足しています」と機械的に言われました。

産後の体で、新生児を抱えてやっとの思いで来たのに。 「さっき児童手当で出したのに、なぜ…」 あまりのショックと疲れで、その場で涙がこぼれました。

「児童扶養手当」は、「児童手当」よりも厳格に「戸籍上のひとり親であること」を証明する必要があったのです。

私が学んだ「差し戻されない」3つのコツ

  1. 「世帯全員・続柄あり・本籍地記載」が最強の住民票 「何に使うか分からない時」は、役所の窓口で「世帯全員が載っていて、続柄と本籍地が記載されているもの」と呪文のように唱えてください。300円をケチってはいけません。
  2. 「クリアファイル」と「チェックリスト」は必須 「健康保険」「児童手当」「医療証」など、制度ごとにA4クリアファイルで分けました。 そして、役所に電話して聞いた「必要書類」を付箋に書き、ファイルに貼っておきました。
  3. 「コピー」と「スマホ撮影」を徹底 提出する書類は、すべてコピーを取るか、スマホで撮影します。 「何を提出したか」の控えが手元にあるだけで、万が一の問い合わせの時に慌てません。

まとめ:「完璧」より「完了」を目指す

産後の手続きは、体力も気力も試される、本当に過酷なレースです。 ましてやシングルマザーは、それをたった一人で走らなければなりません。

でも、大丈夫。 完璧じゃなくても、一つずつ「完了」させていけば、必ずゴールは見えます。

この記事が、かつての私のように、赤ちゃんと二人、不安な夜を過ごしているあなたの「手続きの地図」代わりになれば、これほど嬉しいことはありません。

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