一人で全部背負っているみたいに感じる夜があります。 仕事、家事、育児、お金の計算。 シングルマザーとして生きることは、「私がしっかりしなきゃ」という呪縛との戦いでした。
私も、その呪縛に囚われ、すべてを完璧にこなそうとして、ある夜、心が折れました。 「もう、全部無理だ…」 キッチンで、一人、声を殺して泣きました。
この記事は、「ライフハック集」ではありません。 私が「どん底」の夜に、**たった一つ見つけた「お守りの言葉」**が、どうやって私の人生を救ってくれたか、その「体験談」です。
すべてが“パンク”した、あの夜
当時の状況:山積みの「現実」
その日は、仕事でミスをし、学校行事の調整(※子どもの学校行事と仕事の両立で気をつけたこと)で頭を下げ、息子の友達トラブル(※子どもの友達付き合いで気をつけていること)の電話対応に追われ、心身ともに限界でした。
帰宅しても、私を待っているのは、
- シンクに山積みの食器
- 息子の、手つかずの宿題
- 机に置かれた、支払いを待つ「公共料金の請求書」
「私が、全部やらなきゃ」 「私が、頑張らなきゃ」
いつもの朝のルーティン(※シングルマザーの朝のルーティン!慌ただしい朝を乗り切る工夫)をこなす気力も、息子の宿題をサポートする優しさも、お金の計算をする冷静さも、何一つ残っていませんでした。
引き金:「私、何のために生きてるんだっけ…」
キッチンに立ち尽くし、シンクの山を見つめたまま、動けなくなりました。 「明日も、これが続くの?」 「明後日も?」 「私、何のために…」
「しっかりしなきゃ」という肩の力が、プツンと切れ、涙が溢れてきました。 仕事と家事を両立するために私が取り入れた小さな工夫 で書いたような、前向きな工夫さえ「もう無理だ」と思いました。 私は、キッチンの床に、ただしゃがみ込みました。
私を救った「一枚のメモ」との出会いたった一つ、できたこと
どれくらいそうしていたか分かりません。 このままではダメだ。 でも、シンクの山を片付ける気力はない。
私は、床に落ちていた「息子の連絡帳の切れ端(メモ用紙)」とペンを、這うようにして取りました。 そして、今、自分にできる「たった一つのこと」を、震える手で書きました。
「今日は、ここまででOK」
そして、それを、冷蔵庫のど真ん中に、マグネットで貼りました。
これが、私の「哲学」の始まりだった
「今日は、ここまででOK」 その言葉を声に出して読み上げると、浅くなっていた呼吸が、少しだけ深くなるのが分かりました。 (吸う4秒、吐く6秒。これが私の「3呼吸」の原点です)
私は、シンクの山を無視して、お風呂に入り、その日は寝ました。
翌朝。 私は、最悪の気分で目覚める代わりに、冷蔵庫のメモを見て、少しだけ笑えました。 「そっか。昨日の私は、OKだったんだ」
あの「一枚」から生まれた、私のお守り言葉たち
あの日、冷蔵庫に貼った「一枚のメモ」が、私を“どん底”から救ってくれました。 それ以来、私は「完璧」を目指すのを辞め、「お守りの言葉」を増やすことにしました。
【対:家事】「明日のわたしに、5分の助け舟」
心が折れそうな夜は、全部やらなくていい。 でも、「明日の私」のために、たった5分だけ助け舟を出す。
- 「水筒に水だけ入れて、寝室に置く」
- 「ゴミ袋だけ、玄関に出しておく」 この「小さな前進」が、私を不安の底から救ってくれます。
【対:育児】「最初の1問だけ一緒に」
宿題が進まずイライラした時(※子どもの宿剤サポートで意識していること!イライラしない工夫 の記事で書いた失敗です)、全部やらせようとするから親子でぶつかる。 だから、「最初の1問だけ」と決める。 「できたね!」とハイタッチして、15分で区切る。 これで、お互い「できた」感覚で終われます。
【対:孤独・お金】「今日は“頼む日”にする」
「私だけが我慢すればいい」と思うから、孤独になる。 だから、「頼む日」をカレンダーに書く。
- 「友人へ:牛乳1本だけお願いしてもいい?」
- 「学校へ:仕事で〇時に着きます。準備は済ませます」 「短く、やわらかく」頼る。これも「段取り」の一つだと気づきました。
まとめ:「戻れる場所」があれば、また笑える
完璧にしようとすると、生活は苦しくなります。 私が頼りにしているのは、立派な目標ではなく、あの夜に私を救ってくれた「短い言葉」と「小さな仕組み」です。
もし今、「もう全部無理だ」としゃがみ込んでいるあなたがいたら。 大丈夫。 全部やらなくていいんです。
まずは、深呼吸を3回。 そして、冷蔵庫に「今日はここまででOK」と、一枚のメモを貼ってみてください。 その「戻れる場所」さえあれば、私たちは、また明日、子どもと笑えます。
